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本日のワンパラ(10/06/14)

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「こんにちわ廃止運動」

「こんにちわ」という挨拶が疑問だ。
 昔からずっと疑問だ。
「おはよう」「おやすみ」このへんはとても言いやすい。朝、会社や学校に着いて笑顔で「おはよう」。実に自然に言える。家で床に入る時、家族に「おやすみー」。これも自然だ。友達同士なら「よう」とか「やあ」とか「じゃあね」とか「バイバイ」など、朝と夜の挨拶は大変バリエーションが豊かだ。どれも使いやすい。夜のみ使用する「こんばんわ」もあまり違和感を感じずに言うことができる。
 ところがこれが昼間になると突然話が変わる。真っ昼間に人に会った時は「こんにちわ」しか選択肢がない。なんか響きがやたらとぎこちない。「こんにちわ」。なんかよそよしい気がする。音の響きも悪い。一息で言えない。逆に挨拶した方が距離が空くような気がするのはぼくだけだろうか。
 この変な間をカバーしようとみんな様々な努力をしている気がする。「こんちゃー」とか「ちわーす」などと一声で言える形に略してみたり、女の子なら「こーんにーちわー」などとかわいく延ばして発音するのも効果的だ。会社とかでは、よほどみんな「こんにちわ」と言いたくないのか、夕方に出勤しても挨拶は「おはようございます」にしているところが多い。また大多数の業界では、挨拶はいつ何時でも「おつかれさまです」で統一している。特に疲れていなくても、ただお酒飲むためだけに集まっても、朝一番の電話でも、「おつかれさま」が基本だ。もしかしたらこれは「こんにちわ」を言わないですむためだけにできた習慣なのではないかと、ぼくはうすうす疑っている。
 お店に行くと、今度は「こんにちわ」が「いらっしゃいませ」になる。コンビニに入って、いきなり店員から「こんにちわ」と挨拶されたら「誰? 知り合い? 何?」と確実に思ってしまうはずだ。英語圏ならどんな状況で「Hi」とか「Hello」と言われても別におかしくないのに、なぜ日本の標準の挨拶「こんにちわ」はこんなに違和感があるのだろう。
 小学校の時に「オアシス運動」というのがあって、子供にちゃんと挨拶をさせようと「お=おはようございます あ=ありがとう し=失礼します す=すみません」がちゃんと言えるように呼びかける運動だったが、これも変だ。なぜ日中いつでも使える「こんにちわ」ではなく、「おはようございます」が入選したのか。本来なら「コアシス運動」でないといけないと思うのだが、それだとSFっぽくなるからだろうか。子供心にも不思議だったが、今から考えてみると、きっとこれも「こんにちわ」を嫌うがあまりのことではなかったかと勘ぐってしまう。
 ここまで嫌われている挨拶なんて、もう無理に使わなくてもいいのではないだろうか。もしかしたら自民党も「こんにちわ」を廃止して、新しい標準の挨拶を作ることをマニフェストに含めれば、また与党に返り咲けるのではないだろうか。そのぐらい我々は「こんにちわ」が嫌いだと思う。
 いっそ「おっす」を標準にしても良いかも知れない。今では若い女の子は普通に使っているし、草食系男子と言われている世代も少しは男らしさが出る可能性がある。
 もちろん新しい単語を生み出してもかまわない。不況で暗い時代の今だからこそ、挨拶ぐらい明るく「ヘイホー!」とかはどうだろう。これならうつむいて、ぼそっとつぶやくことなんて絶対にできない。引っ込み思案の子供とかずいぶん減らせるのではないだろうか。考えてもみてほしい。学校の廊下で先生と擦れ違う時に「先生こんにちわ」「こんにちわ、向山くん」とぺこっと挨拶をしながら通り過ぎるのと、「先生ヘイホー!」「あら向山くん、ヘイホー!」とどっちが気分が明るくなるだろうか。
 ということで、とりあえず微力ながら、ぼく一人でも始めてみようと思う。
 みなさん、ヘイホー!!

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